日本語・アイヌ語の成り立ち
イメージ・模式図
orig: 98/07/17
rev1: 98/07/29 add.
rev.2: 99/02/26 wording; last para

私が描いている日本語・アイヌ語の成り立ちを縄文語、弥生語、渡来語、との関連においてなるべく単純に、色を使って、模してみました。

↑地域↓渡来語渡来語と縄文語が相互作用して弥生語ができた
縄文語縄文語弥生語..日本語
縄文語縄文語....
縄文語縄文語...琉球語?
縄文語縄文語縄文語..アイヌ語
古 ←時代→ 新

縄文時代に日本で行われていた言語を縄文語と呼びます。縄文語は日本列島全土の縄文文化が行われていた場所で広く使用されていたものと想定します。縄文語自体の成り立ちは、オーストロネシア主体、でしょう。(主たる参考文献は、村山七郎著「アイヌ語の起源」「アイヌ語の研究」です。語例:pis:沖縄でFisi、大隅風土記で必志、アイヌ語でpis、何れも「海中の州、磯、浜」などが語義である。97/07/29 add.)

弥生文化が行われていた地方・時代に行われていた言語を弥生語と呼びます。弥生文化は移住民の渡来によって縄文文化が変化したものと考え、言語も縄文語が渡来語によって影響(借用から混合へ、と度合いを増して行った)されて弥生語が出来たものと考えてます。渡来語は朝鮮半島経由のアルタイ系言語を想定してます。(母音調和的性格の付与?魏志倭人伝の倭語の母音調和には一抹の疑問はある。セモコとヘココ参照)

    日本人の縄文/弥生形質の二重性に就いて最近の人類学の知見もご参照下さい。
上記は大雑把なイメージです。渡来語と言っても色々な言語が縄文時代から奈良・平安時代にまで何回も波状的に入って来ているのでしょう。模式図では紀元前3世紀と言われる縄文から弥生への変化に寄与した人達の言語だけを示しました。

上記により、アイヌ語が縄文語を色濃く遺しているのではないか、との考えをも表現しています。

つまり、縄文語の使い手達の中で、渡来語の影響の受け方の少なかったグループの言葉が、それ自身の内的変化をとげながらアイヌ語に継承されている、と私が考えている様を表現しました。(この部分の言い回しを改良しました。99/02/26)


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