タイトル | : Re: 「にほ」を考える |
投稿日 | : 2011/08/18(Thu) 11:41 |
投稿者 | : 大三元 |
「にほ」を考えるにあたり「丹生(にふ)」を調べておこう。
ここの「ふ」は時代別国語大辞典上代編によると:
ふ【生】草木が生え茂ったり物を産したりする場所。接尾語的に用いることが多い。
用例として:粟生、茅生、丹生、埴生、まめふ、むぐらふ、麻(を)ふなどが挙げられている。同辞典には書いていないが当然「おふ(生ふ)」と関係する語であろう。「おふ」には「生う」以外にも「負う」「覆う」「追う」の意味がある。
従って「にふ」は「に(赤土)」を産出する場所、であろう。
ここまでの段階では「にふ」と「にほ」を関連づけることはできない、と思う。
文献には「丹生都比売命」「爾保都比売命」が見られ「にふつ」「にほつ」の違いは揺れの範囲であり、同一神(人)を表しているようでもある。また文献には「丹敷戸畔」も登場し、しばしば「にしき・とべ」と読まれるが「敷」は「ふ」とも読まれるので「丹敷」も「にふ」と読むのかもしれない。